パーソナルバリアフリー宣言(3)逃げるためのバリアフリー
テレビや新聞のニュースなどを見ていると、訓練であるにせよ、本番であるにせよ、試行錯誤ながらも避難の方法がさまざまに考えられているようにも思えます。
しかし、それらは逃げられる人の方法でしかない。逃げられない人のことまで及んでいるように見えて、実は、逃げられる人の方法に無理やり、逃げられない人を当てはめようとしているに過ぎない。
足腰が弱くて家からの避難ができない、避難所までに段差などがあって車いすで行けない、だから、あらかじめ助けに来る人を決めておいて、その人に助けてもらって避難所まで行きましょう。じゃあ、その人が来れなかったらどうするのか?避難所まで行けたとして、その先はどうするのか?これすべて、逃げられる人の方法だけでは答えは見えてこない。
基本は、やはり自分の命は自分で守る、ということではないでしょうか。たとえ高齢者や障害者であっても非常の際は、できうるかぎり自分の命は自分で守る。そのためには、災害の起こる前に、想像力を駆使してあらゆるシュミレーションをやっておく。
逃げる際にバリアーが予想されれば、それをどんなことをしても除いておく。逃げるよりも逃げない方を選ぶのならば、家の中に救命胴衣を置くぐらい、馬鹿らしいと思われるぐらいに家の中を安全要塞と化しておく。
決して逃げられる人のための避難方法に無理やり適合させられて安住してはいけません。
さあ、がんばりましょう。
2004.09.17