ユニバーサルな道具たち(1)車椅子でお墓参りをすること

日常的に車椅子を使う人たち

日本は気候的にも文化的にも四季の区別がはっきりしていて、生活の中で、それぞれの季節にあった営みが繰り返されています。それは春の花見、秋の月見に代表される衣食住すべてに関係する社会のイベントです。日本でのユニバーサル全般を考える時、この季節のイベントへの参加を抜きにはできません。そして、お墓参りもその一つです。

誰もが花見に参加でき、誰もが月見を楽しむことができる。そんな社会の実現がユニバーサルの到達点の一翼だとすれば、その流れとして、すべての人が墓前で合掌できる環境は、ぜひとも実現されなければならないものでしょう。さらに、お墓参りが多くお年寄りの心の平安に関係することを考えれば、ユニバーサルは一段と重要です。

最近では色々なお墓が登場してきて、お墓参りのスタイルも変化しつつあります。都会のビルの中にできたお墓、人間だけではなくペットまで供養してくれるお墓、中にはインターネットのホームページの中に安置されたお墓まで生まれてきました。ただ、どのようなお墓であったとしても、中心となるのは人が心から祈るという敬虔な行為でしょう。

足腰の弱くなったお年寄りが車椅子に乗ったままお墓参りをする。残念ながら、そんな風景はまだ一般的なものになっていません。お墓というイメージには、まだまだ段差が多いという印象がつきまといます。しかし、それだからこそ様々なユニバーサルな道具を駆使することで、人間の祈りたいという気持ちに応える価値が生まれてくるのではないでしょうか。

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